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ブルックリン虹のかけ橋日本語学校
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2018年4月28日小学部高学年授業報告

5/14/2018

 
今日は珍しくTくんもDくんもお休みで、高学年のメインレッスンはLちゃん一人でした。元気なクラスメートがいないとあまりにも静かで、いつもと調子が違うので、始めはどことなくLちゃんもかったるいような、拍子抜けしたような感じでした。先週、春子ども祭りが終わったばかり、また外は梨や木蓮の花ざかりの今日ですから、どうして私一人だけがこんな日にも教室にいるんだろう、と思っても当然です。

まず始めに漢字クイズをしました。二週間前に習った、「しんにょう」の漢字です。今日お休みだった二人も、クイズを添付しますので、お家で自主学習してください。Lちゃんも、お家でプリントアウトしていただき、もういちどしてみることをおすすめします。書けなかったら、4月14日に渡したハンドアウトを見ながらやってもいいです。

今日は、4月14日に引き続き、アイヌをテーマに授業を進めました。前々回よりも一歩踏み込んで、前々回紹介した文の作者であるアイヌ出身の、萱野茂さん(1926-2006)が幼い頃におばあさんから聞いた昔話の一つで、大変印象深い、「ひとつぶのサッチポロ」というお話を私が読み聞かせました。大人用の文庫本で12ページと、少し長いお話だったので、聴いている間に意識が散漫にならないように、簡単なフォルメン(線画)をノートに描きながら、話を聴いてもらいました。

現代の生活では、大人も耳を傾けて話(ストーリー)聞くという習慣はほとんど無くなってしまいました。私自身も、いろいろな登場人物が出てくる、長々したナラティブを聞いて理解することは非常に苦手です。Lちゃんはフォルメンをしながら聞いてくれてはいるけれど、話の内容は理解できているかな?途中でわからなくなってしまっていないかな?とやや、心配しながら読みました。読み終わると、そんな心配はよそに、しっかりと内容を理解していました。たいしたものです。黒板で一緒に、出て来た登場人物やプロットの大事な部分を、絵に描いて確認しました。

そして、話の内容を十分に口頭で確認した後、今日は20行弱の、とても長い要約文の書写に移りました。私のノートを見ながら、それぞれ理由があって色分けされた字を、手本の通りに色分けもしながら、ものすごい集中力で、何と書き上げてしまうことができました。ものの30分くらいだったでしょうか。私は学習しているLちゃんの妨げにならないように、傍で、このあとに一緒に練習しようと思って持参した、ライアー二台を静かにポロンポロンと調弦していました。優しい春の日差しの射し注ぐこの静かな教室で、それぞれの世界に没頭して、しかしどことなくそのお互いの存在を意識しながら、時は流れました。

長い要約文を書き上げ、相当疲れたと思いましたので、ライアの練習のウオーミングアップも兼ねて、教室内を歩き回ったり、体をストレッチしたりして少しリラックスしました。そしてライアー。Lちゃんに使ってもらうのは、私たちが学校で使用している木の笛も作っている、ドイツの「コロイ」というシュタイナーの治癒教育専門の楽器屋さんが作っている、角張った形の12弦のものです。私は今日は生徒たちにもいい音を聴いてもらいたかったので、大人用の、42弦の大きな丸っこいソプラノライアーも持参しました。

両方の楽器を、A=432Hz というピッチに調弦しました。432というのは、シュタイナーの思想の中では特別な数で、平均的な人間の1分間の呼吸の数(18)や、心拍数(72)に起因するもので、人間の魂を解放する音楽がもつ、真の音程だと考えられています。もしかして、私が調弦していてポロポロ出していた音が、書写することで硬く緊張した頭や手に、適度な安らぎと心地よさを与えてくれたのではないか、と思います。

そして、一緒に二台のライアでまずグリッサンドをしてから、「海」と「ペチカ」を弾きました。もちろん始めから曲を弾くのは容易ではありませんが、こういう音が出るということを聴いてもらうだけでもいいのです。次に私が「海」と「ペチカ」を笛で、Lちゃんはライアで、その次は交代して、Lちゃんが笛で、私がライアで、演奏しました。ライアはただ単に私の趣味ということで、おまけなので、今学期の目標はみなさん、笛が上手になることです。ただ、ライアはシュタイナー教育や治癒教育においては最も大切な楽器ですし、またその澄んだ音色を聞くことによって、いい音とわるい音を聞き分ける練習になる、また笛とは違って弾きながら口ずさむこともできるので、歌って演奏する練習になると思います。つまり、「笛が上手になる」ということは、ただ譜面が吹けるということではなく、「歌うようにメロディーを笛で吹けるようになる」ということだからです。笛で吹いていて、口は忙しいので歌えないけれど、頭の中で歌いながら、海やペチカの情景を思い浮かべながら吹けるようになるのが今学期の目標です。

以下、宿題について説明します。次回の授業は、一週空いて5月12日になります。指示通りに、順を追って、宿題をしてください。(もし前回までの宿題がやっていない場合は、それはもういいので、ここに書かれたことを順にやってください。)

1)添付しました、「ひとつぶのサッチポロ」の話を、保護者の方がお子様に三日間連続して、一日一回読み聞かせてください。一日空いてしまってもよいですが、とにかく3日間かけて、読み聞かせてください。少し長い話ですが、途中で切らずに、一回ごとに最初から最後まで、三回読んでください。ご家庭でそのようなゆっくりした、日本語の時間を意識的に設けてください。Lちゃんは、授業で聞いたので、読み聞かせは2回で結構です。

2)添付しました、「ひとつぶのサッチポロ」の内容確認の Q and A を、親子でやってください。可能な限り、お子さんに答えを日本語で書かせてください。簡単な答えで結構です。

3)そして、添付しました私のノートをカラーコピーしていただき、それを手本に、同じ色で、メインレッスンブックに書写してください。この書く作業を授業のない、今週の土日に、しっかりと時間をとってすることをお勧めしますが、それを可能にするためには、三日間話を読み聞かせていただくことが前提となりますので、きちんと計画してあげてください。(くれぐれも、5月11日の晩に全部書こうとして、朝くたくたになって登校。。。となると可哀想ですので、読み聞かせを早く行ってください。)

この3つが、5月12日までの「メインの」宿題となります。以下は、それが終わり次第、とりかかってください。(笛は毎日。)

4)これは、6月2日の授業までの宿題です。「ひとつぶのサッチポロ」は北海道の石狩川が舞台です。三人のお母様のそれぞれの出身県の中で一番有名な川について、調べて来て、それを6月2日の授業で発表してもらいます。長野と、鹿児島(でしたっか?長崎でしたっけ?)と奈良でしたでしょうか。メインレッスンブックに県の地図とその川の場所を描き、その川にまつわる、郷土史やむかし話など(その川は何で有名なのか、など)を、ごく簡単に調べて書いてきて、6月2日の授業で発表してもらいます。5月12日からは、6月9日の終業式まで、授業が毎週となりますので、今からアイデアを練り始めてください。日本のことについて調べるのは、お子さん一人ではまだ無理ですので、ご家族みなさんで、協力して、家族プロジェクトみたいにしてとりかかってください。

5)笛の練習。引き続き、「ペチカ」と「海」です。吹けなかったら、とにかく歌ってください。歌詞をおぼえましょう。

以上、長くなりましたが、よろしくお願いします。

BNJCC小学部高学年担任 SSC
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先生のノート
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Lちゃんのノート
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今日のフォルメン(線画)
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